中国最大の民営自動車メーカー・浙江吉利控股集団(以下、吉利)の会長である李書福氏が設立した湖北星紀時代科技有限公司(以下、星紀時代)は、武漢経済技術開発区と戦略的協力協定を締結し、スマートフォン製造業界への参入を発表した。
星紀時代は9月26日より設立され、本社は武漢経済技術開発区に置いた。資本金は8000万元(約13.5億円)。グローバルな技術とリソースを統合して、グローバル市場を狙って高級スマートフォンを専念する。
移動体通信技術の急速発展につれて、携帯電話へのニーズが日々増加しているので、よりハイエンドでよりスマートな携帯電話は依然として将来性があると吉利側は判断。近年スマホが他のデバイス、家電製品や自動車との繋がりをますます緊密化しており、スマホで一部機能をコンコロールできる自動車も多くなった。
今回の発表により、李書福氏はハイエンドのスマートフォンを目指して、吉利とボルボのエコシステムの設計、研究開発、ハイエンドのスマート製造、産業チェーン管理における長期的な経験を活用して、建設中の軌道衛星ネットワークとを組み合わせて、自動車インテリジェンス、ソフトウェア構築、科技化変革などの面での協力を実現する。
一方、2020年以来中国での他業界の大手が自動車業界に参入することにつれ、自動車業界での競争は一層激しくなっている。近年吉利は将来を見据えたテクノロジー分野への投資を増やして、革新的なモビリティテクノロジー企業への変革を加速している。モバイルデバイス、衛星、およびエアモビリティなどへの参入はすべて企業変革の一部だ。
9月27日、吉利が設立した中国初の商業化人工衛星工場は同社初となる人工衛星を発表した。吉利の商業宇宙航空事業は人工衛星の設計、研究開発、製造および運営やメンテナンスなどを含んでいる。今回スマホ業界に参入するのも自社の企業変革を助力することになる。
百度・テンセント・アリババなどのIT大手やHUAWEI・XIAOMIなどのスマホ大手が自動車業界に足を踏み入れる中、自動車大手の吉利は逆にスマートフォン製造業界に参入することについて、中国のSNSでは「いまさらスマホ進出」などの否定の声もあるが、これから吉利はどのように成長していけるのか注目されている。
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