オートモービル

GMはPOSCOケミカルとケベックで新しい正極活物質工場を建設

GM(ゼネラルモーターズ)とポスコケミカル(POSCO Chemical)は、カナダとケベックの政府と協力して、ケベック州ベカンクール市に新しい工場を建設すると発表した。新しい工場は、Chevrolet Silverado EV、GMC HUMMER EV、CadillacLYRIQなどの電気自動車モデルに搭載予定の「アルティウム」(Ultium)バッテリーのために、正極活物質(CAM)を生産する。予算は4億米ドル(約5億カナダドル)。

電池セルのコストの約40%に相当する正極活物質はEV電池の主要材料であり、処理されたニッケル、リチウムやその他の材料などのコンポーネントにより構成される。

二社は2021年12月にCAM処理の合弁会社を設立する計画を発表した。今回GMはさらにPOSCOケミカルとカナダで北米に焦点を当てたEVサプライチェーンを拡大する。

2025年末までに、GMは北米で100万台の電気自動車を製造する能力を持つことを計画しており、コンポーネントの大部分が北米で持続可能な調達、処理、製造を行うことを目指している。

この前、GMは下記通り一連のアクションを発表した。

  • リチウム:リチウムを確保するため、Controlled Thermal Resources(CTR)社との「Hell’s Kitchen(ヘルズ・キッチン)」リチウム採取プロジェクトでリチウムを生産。
  • 希土類材料:GE(ゼネラル・エレクトリック)社と希土類バリューチェーンを開発。
  • 合金フレーク:MP Materials社(MPマテリアルズ)と提携して、北米初の合金フレーク加工工場を設立。2025年までにテキサス州フォートワースでの新しい工場が磁石製造まで拡大する予定。
  • 希土類永久磁石:100年近くの歴史を持って、西半球で永久磁石メールの最大手と言われるVAC(Vacuumschmelze・ドイツ)社は2024年から、GMの磁石ニーズをサポートするため、北米で原材料の現地調達や磁石完成品の生産など業務を開始する予定。

GMは、新しくより安全なEVサプライチェーンを作成するため、主要なEV材料とコンポーネントを対象としたプロジェクトを実施しているうえ、今回のベカンクールにある新しい工場により、EVバッテリーのサプライチェーンをリードすること目指している。

さらに今年後半オンタリオ州インガーソールにカナダ初となるEV製造工場を立ち上げる予定も発表した。

ポスコケミカルについて

モビリティためのバッテリーを専門とする世界的な先端材料会社である。主にEV電池用の大容量ニッケルリッチカソード材料と低膨張アノード材料を製造しており、NCMAカソード、シリコンアノード、全固体電池用材料などの一連の技術を備えている。

ポスコケミカルの親会社であるポスコは、ワールドスチールダイナミクス(2010-2021)から「世界で最も競争力のある鉄鋼会社」に指定された世界的な鉄鋼メーカーである。ポスコ集団は、原材料から電池のリサイクルまで、電池事業全体で強力なバリューチェーンを構築している。

詳しくは下記のURLから

GM Expands its North America-focused EV Supply Chain with POSCO Chemical in Canada

GMのホームページ:https://media.gm.com/media/us/en/gm/home.html

ポスコケミカルのホームページ:https://www.poscochemical.com

関連記事

  1. FDK:低温環境下でも放電性能が向上。車載アクセサリ市場向け ニ…
  2. パナソニック:スマートフォン向け新世代ワイヤレス充電器が 新型「…
  3. 吉利控股集団:ルノーグループと協力関係を締結
  4. 日本電産:データセンター向け水冷モジュールの製品ラインアップを拡…
  5. 一汽大衆(FAW-Volkswagen):電気SUV車「ID.4…
  6. ドアハンドル用静電容量式タッチセンサ【ホシデン株式会社】
  7. Qualcommは14億ドルでCPUの新興企業Nuviaを買収
  8. 太陽誘電:電気二重層キャパシタ LT シリーズを商品化
PAGE TOP