CATLは、8月27日にSERES(賽力斯)と共同で、麒麟電池が「AITO問界シリーズ」の新モデルに搭載されると発表した。また二社は5年間の長期戦略協議を締結し、今後AITO問界シリーズに電池を提供していく。

SERES(賽力斯)は中国民営企業重慶小康工業集団(※Chongqing Sokon Industrial Group)の子会社で、本部はアメリカのシリコンバレーにあり、2016年に設立された。2019年SERESは中国通信機器大手・Huawei(華為、ファーウェイ)と提携し、Huaweiはスマート自動車ソリューションやソフトウェアを提供し、SERES はハードウェアを提供するという形でスマート電気自動車を共同開発。2021年4月19日上海モーターショーで、二社共同開発した初めてのモデル電気自動車「SF5」を発表した。その後の2021年12月2日、SERESとHuaweiは新なハイエンドスマート自動車AITOブランドを発表した。2021年に、SERESはCATLと提携関係確立した。

今回CATLとSERESとの新しい5年間長期戦略協議は去年二社パートナーシップの続きと言われている。SERESのAITO問界シリーズ新モデルはCATLが6月23日に発表した第3世代CTP電池「麒麟」を搭載する予定。麒麟電池は体積利用効率最大72%を突破し、三元リチウム電池のエネルギー密度を255Wh/kgに、リン酸鉄リチウム電池のエネルギー密度を160Wh/kgに向上でき、航続距離最大1000kmを超えることを実現でき、航続距離・急速充電・安全性・耐用年数・効率・低温性能を全体的に改善したとのこと。麒麟電池を搭載するAITO問界シリーズ新モデルは旧モデルより、電池の寿命が10%向上したと言われた

SERESは中国通信機器大手・Huawei(華為、ファーウェイ)と提携したことで、最近中国でどんどん知名度が上がっている。今回、SERESのAITO問界シリーズがCATLの麒麟電池を搭載することにより、もっと注目を集められている。
※重慶小康工業集団(Sokon)について
中国企業トップ500の1つである重慶小康工業集団は1986年に軽自動車のシートスプリング生産工場として設立され、1996年にショックアブソーバー業界に参入し、2002年にオートバイの製造と販売を開始した。2003年に国有企業の東風汽車公司、東風実業有限公司と合弁会社を設立、軽自動車の製造を始め、自動車業界を参入した。近年は新エネルギー車を中核事業としている。本部は中国重慶にあり、従業員は1万人超え、製品は新エネルギー車と伝統的なガソリン車をカバーしている。2021年の営業利益は167.2億元で、前年比16.9%増。新エネルギー車の販売台数と収益はいずれも倍増し、それぞれ前年比で104.4%増と128.8%増となった。創業者である張興海氏は現在、中国全国人大代表や重慶市工商聯主席及び総商会会長を務めている。
詳しくは下記から
CATL signs five-year strategic cooperation agreement with SERES, supplies Qilin batteries for new AITO models
重慶小康工業集団のホームページ:http://en.sokon.com/en/
SERESのホームページ:https://www.seres.cn/